こんなに好きなのに



「じゃぁ、ちゃんと真面目に授業受けるんだよ。あと、教室には絶対に来ないでね!」


「また昼休みに来るわぁ〜バイバイ」


と言って教室に戻る大路君。人の話なんて全く聞いていない。


「はぁ…」


ため息しか出ないよ。
って!早く戻らないと一限目が始まっちゃう。
私は教室まで急いで戻る。


ガラッ


「…姫島2分遅刻な。」


「すみません。」


最悪。大路君のせいで遅刻とかもぅ何回目?!


「穂香っ!今日も来てたの?王子。」


「どうして下でもっと捕まえててくれないの?」


「だって王子ったらねぇ〜!」


周りの席の女子は皆、話に混じってくる。
皆ぼーっとしてたかと思うと私をみてため息をつく。


ため息って失礼じゃない?!


「なに?」


「いや………はぁ…」


また、ため息。
どぅゆぅ意味なのよ!



< 7 / 270 >

この作品をシェア

pagetop