メモリー
あなたは?

出会い

―あずきside―


「あずきー?」タンッタンッタンッ

んー……あぁお母さんだ……、もう朝かぁ~……

ガチャッ
「あずき~?……ちょ!あんたいつまで寝てるの!?もう7時よ!!起きなさい!」

パシャッ
「……ん……おかあ……しゃあーん。。眩しいよ…」

カーテンを勢いよく開けるお母さん。私、朝の太陽の光って苦手。。
だって眩しいじゃない。?

「ほらあ!なに寝ぼけてるの遅刻するわよ!新学期始まるんでしょ~?……さあ起きなさい!」


「わかったあ。。」




カシャカシャカシャ 素早く歯磨きして学校へ行く準備をする。

私は萩野あずき 今日から私立桜木高校2年生になるの。

2年生ってクラス替えあるからとっても楽しみ!
いつもはだるい歯磨きも、ルンルンルンルン♪



春休み中にクリーニングに出した制服に身を包んで、私は元気よく玄関に向かう。

ドタドタドタドタ!!
「お父さんお母さん行ってくるね~!」

「気を付けるのよ~」
「あずき、帰り父さんの定期の紙もらってきてくれ。」

ガチャッ



「分かった!ばいばーい!」


バターン!!!


私は勢いよく玄関の扉をしめ、道路へ飛び出す。


定期忘れないかな?……まあ、大丈夫でしょ!
それより誰とクラス一緒かなあ?



「……フフッ」



……あ、思わず声に出ちゃった(笑)
一人で笑ってるやつ…大分きもい…

頭はもうそればっかり。



あ!学校遅れちゃう!!



私は道路を猛ダッシュ。春の風って気持ちいい……。


って、ちがうちがう!!8時までに正門着かなきゃ閉まっちゃう!急げ私!




………………………ドターーーーーン!!!!!!!!


曲がり角にかかったところで、私に物凄い衝撃と痛みが走る――。


「いったあ……。」

腰をさすりながらゆっくりと立ち上がった。

大丈夫そう……歩……ける!


あ!それより!
「あの、大丈夫ですか??」

声をかけた男の子は私と同じ学校の制服を着ていた。


凄い衝撃だったのに、平気な顔してズボンの砂を払っている。



!!「ああ、俺はぜんぜん!それよりあんたは!?……腰?大丈夫……じゃないよねっっっ!?」


その男の子は凄く慌ててた。
ちょっとこっちが気遣うくらいに(笑)




「……カッコいい~…………。」




「え?」



「……あ!なっ……なんでもない!大丈夫ですます!」

何いってんの私ぃ~!?バカバカ

でも本当に見とれちゃうくらいにその男の子は綺麗な顔してた。

切れ長の目、高くて鼻筋の通った鼻、小麦色の肌。なにより180はあるであろうスラッとした長身。


こんな人私の学校にいたんだあっ!!
私はしばらく立ち尽くし見とれていた。



「……ブッッ(笑)面白い人だねあんた……。あ、もう少しで正門しまるじゃーーーん!!?誰かわかんないけどじゃあな!」


その男の子は一方的に別れを告げ、颯爽と走って行った。

それにしてもいきなりあんたって。 顔は良くても中身はどーだか……。

「あ""!あと3分!急げあたし!!」

朝からバタバタじゃん今日……。はあっもう!




ザワザワザワザワッ

ギリギリセーフ!! さ!クラス表クラス表。。

萩野あずき…………

あ!1組だ!!教室ちかいじゃぁ~んイエイっ。

ドンッ

「あ~ずき!!」

毎朝ってかいつでも元気な私の親友、古川 あんながニコニコしながら立っている。

「なんだよあんな~痛いなあー。」
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