抱きしめても、いいですか?【完結】
人込みの中、行きかう人々の肩や腕にぶつかる私。

『すいませんっっっ』

さすがの彼も、4回目くらいにチラっと私を見てから目線を進行方向に向け、
こちらを見ずに
「ほらっ」

と、腕を緩めた。

え?
彼の腕に、スペースが開いている。

あ・・

私はそっと、彼の腕に手をまわした。
彼の顔を見上げると
耳が真っ赤になっていた。

夏樹君・・
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