もう一度届きますように。
『会いたくなかった?』

しんとする病室にツバサの声が響く。

『そんなことないよ。』
相変わらず感情のこもってない自分の声。
ツバサがいることに驚いて
うまく言葉が出ない。

一つ一つ
押し出すように言葉を告げる。


『フェスの時も今日倒れただろ。
だから心配だったんだ。
キヨは人に頼らないから。
疲れた時とか我慢して頑張っちゃうじゃん。
だから今回もきっとそうなんだろうなって。
あと…会いたかった。
お見舞いって口実で
会いに来れるって思って。』


照れたようにツバサは言う。
その姿がなんだか愛おしく見えた。
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