もう一度届きますように。
『あー!くそ。』
イライラが募り携帯を放り投げる。

『何イライラしてんだよ。』
休憩室に入ってきたカケルに頭を叩かれる。
『うるせーんだよだって。
俺だって忙しいってば!もー別れよういい加減。』

いつもならさりげなくアドバイスをくれる
カケルがその日は違った。

『お前がいい加減なせいでキヨは傷ついてんだよ。』
『は?なんだよいきなり。』
『お前みたいなくそガキがなんも考えてねーから知らないとこで傷つけてんだよ。
いい加減にしろ。』

カケルはいつもより低い声で
そういった。
その冷静さに
目を伏せた。
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