もう一度届きますように。
『好きだよ。大好き。
本気で愛してた。

でももうお別れ。
私ももう子供じゃない。
いつまでもこんなんじゃダメなの。
ツバサも大人になって。
もう終わりにしよう。』

キヨは静かに涙を流しながら
俺にそういった。


お別れってなんだよ。
まだこれからなんだよ。

まだちゃんと伝えてないんだ。
大事なこと話してない。

キヨ、遊びじゃないんだ。

言いたいことはたくさんあった。
キヨを繋ぎとめようとする言葉を
たくさん浮かべる。
でもどれを言っても無駄な気がした。

自業自得だ。
今まで伝えることができなかった俺への罰。

好きならいつだって言えた。
ほんとに好きならもっと早く彼女と別れて
キヨの元へ行けたはず。

俺は言葉が出なかった。


キヨから離れよう。



でも俺はキヨのこと諦めないよ。
もっともっといい男になって
もう一度迎えに来る。
遊びじゃない。本気で。


でもそれまでキヨを繋ぎとめることは
もうできない。

俺の勝手な決意だった。
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