もう一度届きますように。
#7
週末、レンと約束していた
ロックフェスに向かう途中、
レンは車の中でinfinityの曲を流していた。


『レン、infinity好きだっけ…?』

CDのジャケットに写るツバサを
指でなぞる。

『めっちゃ好きやでー。』
鼻歌を口ずさみながらブレーキをゆっくりかける。信号が赤になり止まると
私の方を見て言った。

『今日のフェス、
注目されてるバンドNO.1やで!!』
『え、今日のフェスでるの?』
『知らんかったん?ロックフェスにinfinity出へんことの方が珍しいねんで。』

レンは得意げに笑う。



そっか、
私が関わってたツバサは
そんなに大きな人だったんだな。
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