もう一度届きますように。
ツバサはテレビにはあまり出ないから
顔を見ることはあまりなかった。

その代わりラジオやCMの曲で
ツバサの声を聞く機会はいっぱいあった。

『よしゃ。着いたで。』
レンの友達の家が会場から
近くにあるというので
停めさせてもらって少し歩いて会場へ
向かうことになっていた。

レンは手を差し出す。
その手に私の手を重ねた。
レンは私の手をぎゅっと握ると
歩き出した。
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