もう一度届きますように。
曲が終わりツバサのMCがまた始まった。
お客さんの邪魔にならないよう
係員の人に肩を支えられるけど
足に力が入らない。
意識も朦朧としていた。


『暑いからねー。倒れないように気をつけて!
ってそこで倒れてる子いるな〜。
大丈夫か…』

ツバサの声が詰まるのがわかる。
目の前が真っ暗で
だけどツバサの声だけは聞こえる。
ステージの上から私の姿はわかるのかな。
ツバサには私って見えてるのかな。


そんなことを考えてるうちに
意識が途絶えた。
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