もう一度届きますように。
気づくとクーラーのかかった部屋の
ベッドに寝かせられていた。


『んっ…』
『キヨ!大丈夫か?』

目を開けるとレンが心配そうに
覗き込んでいた。


『レン…?ここどこ?』
『医務室や。キヨ倒れたねん。
多分熱中症。気持ち悪くない?』

レンは私が倒れたことに気づくと慌てて
柵を乗り越えて
私を医務室まで運んでくれたらしい。

『曲が終わってツバサがちょーど
気いつけて言うた矢先に倒れたから
ツバサも驚いてた。』

レンは笑いながら
私の頭を撫でた。


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