もう一度届きますように。
『カケルはさ、本当は俺よりずっとキヨのこと好きだったんだろ。』

ツバサの真っ直ぐな目が
俺を見つめる。
綺麗な目をしてる。
いつまでも少年のような
キラキラした眼を持ってる。

『何言ってんだよ。』
ギターを持ち編集の続きをする。

『ユウさんと一回2人で呑んだ時、
言ってた。カケルほんとはキヨのこと好きなんだろうなって。俺ら表情同じなんだって。
キヨと話してる時。』

ツバサは笑いながらコーヒーを飲んだ。


『だからキヨのこと傷つけんなって言ったんだろ。男前だなーカケルは。』
『ったく、ユウさん余計なこと
言いやがって。』
『カケルみたいな男になりてーな俺も。』


俺はそんな風に言われるほど
いい男じゃない。
< 75 / 137 >

この作品をシェア

pagetop