もう一度届きますように。
あの日のことを思い出しながら
荷物を片付ける。

『あいつ彼氏なんだって。』
ツバサがポツリと言った。

何も言わない俺の代わりに
『つーくん俺がいるよ!!』
そう言ってサクラがツバサに抱きついた。

『いーじゃねぇか。そんなの奪い返せば。
お前得意だろ。』

そう言って笑うタイキ。


『お前ら…暑い!!!!サクラ暑い!!』
ツバサは無理やりサクラから離れると
俺の横に座った。


『カケル、俺どうしたらいいと思う?』
『自分で考えろよ。』
『つめてーな。』
『好きなんだろ?なら会いに行けよ。
会おうと思えばいつでも会いに行けんだろ。』
『そー…だよな。』


ツバサはなんだか
吹っ切れたような顔をして
立ち上がった。
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