もう一度届きますように。
『今日もう出番ないんだよな?』

マネージャーに確認すると
ツバサは俺に向かって言った。


『カケルの大事なもの。
俺の大切な人だから。カケルにはやれない。
カケルがどんなに好きでも、
俺の方がキヨのこと好きだから。
だからもう傷つけたりしない。
カケルに怒られるようなことしない。

カケル、俺行ってもいい?』


ツバサはあれから
彼女と別れ一切女との連絡を絶った。
そんなことキヨは知らない。
知ることなんてないのに
あいつはキヨを迎えに行くために
もう傷つけないように。


『好きにしろ。』

ツバサの頭をぐしゃぐしゃに撫でると
ツバサは笑って
走り出した。


がんばれよ、ツバサ。
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