もう一度届きますように。
5分後インターホンがなる。
レンが来るには早い。
車でも20分はかかるはず。

『レン?早かった…』
ドアを開け、言葉を失う。


『キヨ。』

息を切らせて
そこに立っていたのはツバサだった。

さっきまであんなに大きなステージの上で
歌って話して
動き回っていたツバサが目の前にいる。

手を伸ばせば届く距離にいる。

思わずツバサの頬に手を伸ばす。
火照る顔が熱い。




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