山あり谷あり、恋もあり。
「香織は料理できないから、そういうこと全然知らないもんな。」
秀太まで加わって私のことバカにしてきたから
「別に料理ができなくたって、生きていけるからいいんですー。」
秀太と陽祐に口を尖がらせて言ってやった。
今日は本当みんな私の敵だ。
私は頬杖をついて顔を横に向け、2人を視界から外してため息をつく。
どうして私の前が秀太で、隣が陽祐なわけ?
神様は私に意地悪したいのですか・・・?
神様のことまで恨みそうになっていたら、後ろの方から美咲がやって来て
「香織ー、カバン、私の席に置いてったよ。」
美咲を見ると、私のカバンを差し出してくれた。
でも、さっき美咲は私の事すごく笑ったから
拗ねて、美咲の言葉なんか聞こえないフリをする。
すると
「香織?1時間目の授業科学だよ?森山先生だよ?」
美咲はニヤニヤしながら肘で私の腕をつつき、ささやいてきた。
「え?そうだっけ?
うわぁ…あはっ、森山先生・・・っ!」