山あり谷あり、恋もあり。
確かに、年齢も27歳で若い方だし、いわゆるメガネ男子って感じでかっこいいとは思う。
でも、なんか変なにおいがするんだよな、あいつ。
メガネの奥に何かを秘めているような。
まぁ、何の根拠もないんだけど。
とりあえず、森山のおかげで香織の機嫌が良くなったことに変わりはないから、感謝はしないとな。
ただ、毎回授業で後ろからため息が聞こえるから、正直うざい。
香織に注意しても
『えっ、本当?ごめん』って自分も気づいてないみたいだから
相当重症だと思うし、直る気配がない。
~♬~♪~♬~♪~
1時間目の始まりを告げるチャイムが鳴る。
教室の前の扉が開き、森山が入ってくる。
「はぁ…かっこいい…。」
後ろから聞こえる、吐息混じりの香織の声。
・・・始まったよ。
俺にとって、苦痛の時間が。