山あり谷あり、恋もあり。

「ねえ秀太ー、しゅうた秀太~!」



「ねぇ、無視しないでよー秀太ー。」




「秀太さま~。ノートをお見せください~。」





「・・・。帰りにチキンおごるから、ノート見せてください。」



だから結局この言葉を言うことになる。





「ん。」



それだけ言ってノートを渡してくる秀太。




こんな風にして、最近はほとんど秀太にノートを見せてもらっている。





理由は



秀太はちゃんと授業聞いてるし、ノートもきれいで見やすいから。





それに、大好きな森山先生の授業を




ちゃんと理解したい気持ちが誰よりもあるから。





・・・だったら自分でもちゃんとノート取れよって感じだよね。



でもそれは、先生の声を聴きたい私にとっては難しい話なのです。




恋する乙女は案外大変なんだよね。
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