山あり谷あり、恋もあり。
そうだ、そうだよ!
だって、そもそもご飯を作る機会がないんだもん。
私の両親は共働きだから
基本的に、ご飯は外食するか、コンビニご飯か、宅配かだし。
それに、私のお母さんも料理が苦手だから、教えてもらったこともないし。
たまに秀太の家でご飯ごちそうになることもあったけど
秀太ママは、香織ちゃんは何もしなくていいのよ、って言ってくれてたから
料理のお手伝いをする機会もなかった。
逆にこんな環境で料理できるって方がおかしいじゃん。
できなくって当然だよね。
「あと、秀太料理できるんだから、私できなくたって大丈夫じゃん。
みんなして、私のこといじめないでよ。」
うえーんうえーん。
・・・ウソ泣きをしてみる私。
みんなのことを困らせてやるんだ。
「ははっ、香織ごめんね。泣かないで。」
「ごめんごめん。おれも料理できないから安心しろ。
それにしても香織は面白いなー。」
2人は笑いながら声をかけてくれる。
まぁ、楽しんでくれたなら、少しは良かったかな。
でも
でも
秀太だけは許さない
絶対に許さじ。