山あり谷あり、恋もあり。
「ウソ泣きしてんじゃねーよ。」
そんなこと言う秀太に
ドンッ
私はもう一発椅子を蹴り上げた。
そして、秀太をキッと睨む。
「じゃあ本当に泣いちゃうよ?
泣かされたって、秀太ママに言っちゃうからね。」
秀太の顔が曇る
これは、秀太に嫌なことされた時の最終奥義。
秀太ママは、小さい頃からいつも私に
『秀太に嫌な事されなかった?もしされたらちゃんと言ってね』
って言ってくれた。
そして、小学1年生の頃
秀太に私の大好きなおもちゃを壊された時に、泣いてる私を秀太ママが発見して
起きた事を全部話したら
私の涙が止まっちゃうくらいすごい迫力で秀太を怒りだして。
その時、秀太ママは怒るととんでもなく怖いことを知った。
それから秀太は、口は相変わらずものすごく悪いけど、だいぶ優しくなって。
私のバックにはとても心強い秀太ママがいる。
うん、秀太ママ、ありがとう。
「香織、それはまじで・・・やめろ。」