山あり谷あり、恋もあり。

確かに。


かわいいかも。



秀太も悪い人じゃないからな。




ちょっぴりシュンとした秀太を後ろから見ていて


なんだか気持ちがほっこりしていたことは、秀太には秘密にしていよう。





気づけばホームルームも終わっていて、私は先生の話をほとんど聞いていなかった。




まぁいいや、どうせ秀太が聞いてくれているし。




「おい、帰るぞ。」



「あ、うん。」




秀太は席を立って、私に声をかけてくれたから、私も席を立った。




「じゃあね、お二人さん。また来週～。」



陽祐はこれから部活らしく、始まるまで時間が少しあるから、教室で待っているらしい。




「おう、来週な。」



「またね陽祐。」




私たちは・・・はい、お分かりの通り、帰宅部です。





秀太が、どうせ２年にあがったら受験勉強始めなきゃいけないんだし



だったら今のうちは自由の方がいいだろ、って言うから。




それに納得しちゃった私も、部活に入らないことにした。