山あり谷あり、恋もあり。
美咲も部活らしいから、美咲にも声をかけて、教室を後にする。
下駄箱で靴を履き替えていると
「今日どうすんの。」
秀太が私に聞いてくる。
「うん、行く。だって、昨日負け越してるから。
今日絶対に勝たないと。
秀太には負けないんだからねっ」
私はやる気満々で答えた。
学校が終わって家に帰ると、私の家には誰もいないから
ほぼ毎日秀太の家に行っている。
なのに、わざわざどうするかって聞いてくるってことは・・・
「別に秀太ママには何も言わないから、大丈夫だよ。」
きっと今日のホームルームでの言葉が秀太に効きすぎていたんだと思う。
「なら、良いんだけど。」
秀太は安心したように、軽く息を吐いていた。
「でも、その代わり、今日のチキンはちゃらだからねっ!
それでおあいこ!」
私が許してあげたんだから、秀太だって我慢しなきゃだよね。
「それとこれとは話が別だろ。」
「何か文句ある!?」
絶対そう言うと思ったから、食い気味に答えてやった。