山あり谷あり、恋もあり。
「・・・チッ。分かったよ。」
「うんうん、それでいいんだよ、秀太くん。」
秀太の肩をポンッと叩き、スキップしながら先に玄関を出た。
後から出てきた秀太は、すごく機嫌が悪そう。
ほっとこほっとこ。
きっとすぐに直るだろうし。
秀太の家の前に着くと、私はそのまま秀太と一緒に家に入る。
いつも自分の家には寄らず、秀太の家に直行するのがほとんど。
「ただいま~。」
私のお家じゃないけど、ほとんど毎日来ているから
おじゃましますよりこっちの方がしっくりくる。
「だからお前の家じゃねえって。」
秀太も懲りずにツッコんでくるけど
秀太ママがいる時は、おかえり~って返事をしてくれるから
秀太ママは、私のことを家族のように思ってくれているんだ。
今日は返事が聞こえないから、お買い物にでも行っているんだと思う。