暴走族に恋をする。



俺は桜子ちゃんの隣に座り


「よっ、と」


「え、ちょ!」


桜子ちゃんを俺の膝の上に座らせた。


「うん、よく見える。」


「いや、あの…重いし…」


「大丈夫、軽い。」


「だ、誰かに見られます…」


「大丈夫、もうすぐ授業始まるし。」


「え、うそ。
早く教室戻らないと…」


「いいじゃん、サボろうよ。」


「ダメですよ。」


「お願い!今だけ、桜子ちゃんを独占させて。」


もうむちゃくちゃだけど

せっかくデレた桜子ちゃんを、もう解放するなんてやだ。
もっとこの桜子ちゃんを見ていたい。


「…じゃあ、一時間だけ。」


……え。


「え、うそ。いいの?」


「私はもともと、勉強が好きなわけじゃないから。
……さっき、頑張らなくていいって言ってくれたから…」


「………そっか。
じゃあこの一時間、満喫しようね!」


俺はそういって、桜子ちゃんの頭の後ろに手を回し、引き寄せてキスをした。


「……へぇー、真っ赤。」


「み、見ないでください!」


「やだ。見る。可愛すぎ。」


俺はそういってまた引き寄せてキスをした。今度はとびきり長めに。


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