暴走族に恋をする。
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「あー、つっかれたー…」
快斗が教室に来たのは、チャイムが鳴るギリギリの時間だった。
「お疲れさま。大丈夫?」
「桜子ちゃんがキスしてくれたら復活する。」
「なら一生そこで倒れてたら?」
「……冷たい…」
ったく、教室で何言ってんだか。この男は…
「へー、桜子ちゃんもそういうこと言うんだ。」
「あー、うん。
私って元々性格がきついから…」
しかも快斗は最初の印象が最悪で、ずっと素っ気なくしてたから余計にかもだけど…
「……なんで暁斗が桜子ちゃんとか呼んでんだよ。」
「だって友達だし~?」
「は?桜子ちゃんは暁斗みたいなタイプは嫌いなんだよ!
な!!」
「元々快斗の方が大嫌いだったけど。」
「うっ…またグサッと来た…」
「それに、人は見た目で判断しないことにしたの。
見た目だけで言うなら快斗が一番私的には無理だし。」
「……そうだな!人は見た目じゃないよ!」
「快斗って単純。」
もう、莉奈は完全に呆れモードだった。
しかも快斗が戻ってきたのに全く立とうとはしてないしね。
「だからね、莉奈とも暁斗くんとも友達になったの。」
「へぇ、友達か……
桜子ちゃんは本当に変わったな~」
ほんとだよ。
友達なんて、私には必要なかったはずなのにな…
「……快斗のおかげだね。」
なんて、快斗の顔を見ながら言ったら快斗がくっついてきたから、冷静に押し返した。
教室で変なことはしないでいただきたい。