暴走族に恋をする。
授業が終わり、昼休み
暁斗くんがどの子に視線を向けるのか、私はずっと観察しようと息込んでいたら
「一緒に食べよ!」
莉奈が暁斗くんをつれて私と快斗のところへ来た。
私の後ろが莉奈、快斗のとなりが暁斗くんで、残念なことに暁斗くんの顔は窓へと向けられている。
……ま、仕方ないか。
「さっき、二人で何しゃべってたの?」
莉奈たちが座るなり、いきなり快斗がそんなことをいってきた。
「え、さっきって選択授業のとき?見てたの?」
「美術室からはよーく見えるんだよ。
で、なに話してた?」
……快斗って、本当ヤキモチやきというか…すぐに機嫌悪くなるんだなぁ。
「内緒だよ。なー、桜子ちゃん。」
「え?あー、うん。」
別に私は内緒でもなんでもないけど、暁斗くんがそういうなら言わないでほしい、ってことなのかな?
「少なくとも、快斗が妬くような内容ではねーよ。そんな機嫌悪くなんなよ。」
「……ほんとに?」
そんなことを聞いてくる快斗が、なんだか可愛くて仕方ないのは私だけ?
「っていうか、ほぼギターの話だよ?
暁斗くんに教わってたの。」
ま、変な心配はさせたくないや。
「……なら言えよな、暁斗。」
「だって快斗面白すぎんだよ。
お前が嫉妬なんて、なかなか見れたもんじゃねーから。
女にたいして不機嫌になるとことか、あんま見れねーし?」
いや、この人は結構怒るよ。
私はこの数日で何回怒られたことか……