暴走族に恋をする。
「快斗、なんでもないからそういうこと言わないの。」
「やだ。」
やだって……子供ですか、あなたは…
「ってかさー、連休明けた翌週にはテストじゃん?
快斗、俺の勉強もどうにかしてくれよー。」
「はぁ?無理無理。
俺は桜子ちゃん専属だしー。
ね!」
「いいじゃん、みんなでやろうよ。」
「やだ。ただでさえ隼斗がうるせーのに、暁斗まで来たらさらにうるさくなるし。」
……確かに。
しかも私は塾もあったんだ。
みんなで、なんて無理あるかも。確かに。
「ってか快斗、勉強とかすんの?そもそも。」
「んー、別にしなくてもよかったんだけど、桜子ちゃんとの勝負してるから、今回は真面目にするつもり。」
「真面目にって…
もしかして真面目に勉強しないで首席入学したの?」
「まーそうかも。
まったくしないわけじゃないけどね。
でも桜子ちゃんと比べたら全然不真面目だよ。」
……なに、それ。
勝負なんてしたって、絶対負けるじゃん。
私はあんな必死にやってきたのに…
「あんたたちはまだいいでしょ。
私が一番ヤバイんだからね。」
「補習にならないように頑張れよ。」
……莉奈はそんなにも出来ないの?
補習って、赤点…30点以下ってことでしょ…?
「はぁー、テストとか気が重い…」
……まじなんだね…