暴走族に恋をする。
「俺も、暴走族の一員です。」
お父さんが快斗を褒めてすぐ、間髪いれずに快斗はそう言った。
「……え?」
"暴走族"
そのワードに、私たち家族はどうしても反応してしまう。
……でも、それは仕方のないことだと思っている。
「クズですみません。
でも俺は族であることに誇りを持っています。
だから、それを隠して受け入れてもらおうとは思ってなくて…「秀一を殺した奴らと一緒か?」
それまでずっと優しかったお父さんでさえ、こんなに変わってしまうくらい
"暴走族"
それを私たちはどうしても許すことができないんだ。
「……違います。
でも、秀一さんを殺したやつは元々、俺と同じ族だった人です。」
「……君もバイクとか乗るのか?」
「はい、乗ります。」
え…?
「ちょ、快斗はちが…「でも、一緒だよ。俺はブラスパ幹部だから。俺だけ良くてもダメなんだよ。」
「……どういう意味…」
「下のやつらが無免なんだ。
それを許可してきた俺らが、俺は免許持ってるから違います、
バイクには乗ってません、なんて言えねーよ。」
「なるほどな。」