暴走族に恋をする。


「快斗は?夢とかある?」


「夢なー…考えたことない。」


「じゃあ快斗も学部困るじゃん。」


「まぁそうなんだけどさ。」


…大学、か……
あと1年半たつと、きっと将来のことを本格的に考えていかなきゃいけなくなるんだよね。

人生なんて、あっという間だね。なんだか。


いつまでもなにも考えずにひたすら勉強したり、遊んでいられる訳じゃないんだよね。


「……桜子ちゃん、スマホなってるよ。
しかも暁斗から。」


「え?暁斗くん?
ちょっと快斗出ておいてよ。」


「ったく、休みの日に俺の桜子ちゃんに電話するなんていい度胸してんな。

もしもし!!」


いや、もう少し優しく出てあげなよ。


< 223 / 344 >

この作品をシェア

pagetop