暴走族に恋をする。

だって、友達だから。




結局、そのあとは数あるおもちゃでさくらと遊び、暗くなる前にはファミレスへの移動した。

今日もあのメンバー、勢揃いで。


「あれ、隼斗さん今日はパスタじゃない。」


「うるせーよ!黙って食え!」


「散々桜子に笑われたから、カッコつけてハンバーグなんだよ、きっと。」


なんてゆっきーさんも笑ってるけど。


「……にしても、みんな毎日外食してて、よくお金ありますね。」


「ねーよ、常に金欠。
……とくに桜子が来てからは。」


そうやって黒崎君が言うから


「え?どうして?」


私が関係ある?なんて不思議に思えば


「お前がカツアゲ禁止にするから!」


と隼斗さんが大きな声で答えた。


「……別に私がした訳じゃないんだけど。
もともと犯罪行為なだけでしょ。」


「蓮がね、俺らに言ったんだよ。
桜子と友達になるって決めたんなら、もうそういうことはすんなよ、って。

快斗なんて超いい人になってるしさ。
桜子がいなきゃありえなかったよ。しかも言い出したのが蓮だもん。」


へぇー、そうなのか…そういうことか。


「……でもそれを隼斗さんが守ってるって言うのがまたなんというか…」


「蓮には逆らえないから。な、隼斗。」


これを私が言ったら「うるせーよ!」とか言い返すんだろうけど、ゆっきーさん相手だからか、隼斗さんはなにも言い返さなかった。


「…ふぅん」


まぁ、またひとつ犯罪行為が減ったのならなんでもいいよ。



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