暴走族に恋をする。
━━翌日
「行ってきます。」
「今日から塾だからね?」
「はい。
今日は家でご飯を食べます。」
「はい。
いってらっしゃい。」
初めて袖を通した、ピンクのカーディガン。
お母さんはこれに対しては口出しをした。
着るにしても、他の色にしなさい、と。
……きっと、また昔のようにならないように私をまた制限する。
私がまた遊び人にならないように。
「おはよ、桜子ちゃん。」
「おはよ。」
そして、同じ色のカーディガンを着る快斗。
それがまた似合いすぎて……
「…あ、昨日どうだった?」
「うん、まぁ見たこと全部話したよ。
桜子ちゃんのことは言えなかったけど…でもあの二人はそのまま警察。
早坂には婦警がついて、今日も警察にいくんだと。
デリケートなものだからずっと婦警がつくっぽい。」
「そっか、よかった。」
「早坂のお母さんからもお礼言われちゃったけど、俺じゃなくて桜子ちゃんだよね、本来。」
「どっちでもいいよ。
莉奈が大丈夫なら、それで。」
「そっか。
たぶん今日桜子ちゃんのところにも電話いくと思うよ。
早坂、すっげー感謝してたしね。」
「別にいいのに。
…莉奈がまた元気に学校に来てくれれば、それで。」