暴走族に恋をする。


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それから本屋にいくも、快斗は悩むこともなく

「これでいいや。」

といって、あっさりと決めた。


「…そんなんでいいの?」


「そんなんでいいんだって。
簡単で丁寧に書いてあって例文も多くて文法にも役立つような辞書に当たればラッキーだけど
言葉選びが難しい辞書ならそれを作ったやつが何を言いたいのかこっちがわかってやれば問題なし。」


……何が言いたいのか、わかってあげる…か。
それが結構難しい気もするんだけどね…


「そもそも辞書とか教材で真面目に英語を学ぼうとしてるわけでもないし。
それなら留学した方が早い。

結局、そこそこでいいんだよ。
桜子ちゃんだって、そんな難しく考えなくても大丈夫だよ。
わかんなきゃ聞ける人がいるんだから。

ってことでこれにしよ。」


快斗はそういって同じ辞書を私の手にも置いたけど…

天才はやっぱり考えてることが違うと改めて知った。


留学した方が早いって…これだから金持ちは…


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