暴走族に恋をする。


━━翌日


お昼ご飯を済ませ、私は莉奈を迎えに行ってから快斗の病院へと向かった。

まだ一人で外を出歩くことが怖くてできないみたいだから、ついでに暁斗君もつれて。


「うわー、暁斗まで来てる。」


「は!?わりーか!!」


告白して、お断りをした。
そんな関係のこの二人だけど、気まずくなることもなく相変わらず仲良しで、本当によかった。


「まぁまぁ…駅前なんだし…」


そんな大声出してないでさっさと行こうよ。
…とは言えないけどさ。


そういえば、快斗にはこういうことも普通に言えてたんだよね。
うるさい、とか。

……まぁ、快斗だしなぁ…って言ったらあれだけど。


「快斗ってどこの病院?」


「野一期病院。歩いていこ。」


「うわー、まさかの私立。」


私立だからか?駅からは徒歩圏内。
歩いて10分も行けばつくから本当に便利。


「あ、八百屋さん寄っていきたいんだ。」


「なに買うの?」


「フルーツ。快斗病院食飽きたんだって。
親からお金もらったし、ちょっといいの買えそう。」


今日は快斗のお見舞いに行くのか、お母さんの方から聞いてきた。
しかもお金まで出してきて。

……本当、今までじゃありえなかったよ…。


「メロンだね、メロン。」


「それ、暁斗が食べたいだけなやつでしょ?」


「見舞いっつったらメロンだろ!」



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