暴走族に恋をする。

約束事



そして、テストを終えた2日後


「お邪魔しまーす。」


案の定、テストの結果は快斗が一番だった。
安定の学年トップ。

……あんなに私も勉強したのに


「お邪魔しまーす。」


まさかの、暁斗くんよりも私の方が下だった。


「どうぞ、なにもないけど。」


……どうして?
こんなに勉強できなさそうな人たちなのに…

ずっと頑張ってた私よりどうしてこの人たちの方が、頭がいいの?


「つーかなんでまた暁斗まで来てんだよ。」


「いいじゃーん。俺も暇だし、それに男手あった方が快斗も助かるだろ!」


そして、莉奈はというと


「つーか9教科中5教科も赤点とるか?普通。」


「受験のときレベルあげすぎたんだと。
で、今苦労してるタイプ。」


「あー、そういうやついるよな。」


莉奈は赤点パラダイスだ~と嘆き、今日もがっつり補習になってしまった。


……と、いうわけで快斗との勝負に負けた私の家に、快斗となぜか暁斗くんまでついてきたんだ。


「快斗ソファだと大変?椅子にする?」


「んー、そうだね。椅子がいい。」


「じゃあこれどうぞ。」


「ってか留守?」


「え?うん。もちろん。
でももうすぐ帰ってくると思うよ。」


お母さんがいる時間に、誰かを呼ぶのは初めてだ。



< 324 / 344 >

この作品をシェア

pagetop