暴走族に恋をする。
「快斗くんは足大丈夫なの?」
「今リハビリ中です!
今日もリハビリ行ってからここに来たので。」
快斗は退院してからも毎日病院に通って、毎日あの理学療法士さんと一緒に痛みに耐えながら、必死にリハビリをしている。
つまずくこともまだすごく多いけど……
でもそんなときは私も一緒に支えたい。
「あの、ね、お母さん…
私、社会福祉学部に受験したいんだ。
もちろん、名堂大学の。」
「え、社会福祉学部?どうして?」
「小さい頃からの夢が、理学療法士だったから…」
「そう。
……いいんじゃない。頑張りなさい。」
「え……いいの?」
「もちろん。」
い、いいんだ……
てっきり法学部とかじゃなきゃ、みたいなこと言うこと思ってたよ…
「もしかして快斗のため~?いいなぁー。」
「ち、違うよ!」
「えー、違うの~?」
……二人してなに言わせようとしてるの…
お母さんがいるのに……
「ま、俺は桜子ちゃんが理学療法士になる前に、もう治ってる予定だけどー。」
「快斗は無茶するから繰り返しそう。」
「それにはなにも言い返せないけど。」