暴走族に恋をする。
番外編
5年たった頃。--快斗編
高校を卒業後、俺らは仲良く名堂大学へと進学した。
ま、俺は法学部、桜子ちゃんは社会福祉学部だから学内で会うことはほとんどない、んだけど
「さくらこちゃーーん!!」
昼休みは維持でも一緒に過ごしたくて、毎日必ず食堂で待ち合わせ。
今日も俺の声を聞いてめっちゃうざそうな顔をして彼女が登場した。
「いい加減それどうにかして」
相変わらず気は強いけど、この気の強さもデレデレ加減も俺にしか見せないから、それはそれでいいかなって。
「だって最近会えてないし!
やっと休み明けたわ!!」
「やっとって……」
そ、昨日は日曜日。
残念ながらもうすぐテストがあるってことで、放課後も休みの日も会うことは桜子ちゃんから禁止されてる。
俺が教えてあげるのに、なんていっても
いつまでも俺に聞いてるわけにはいかないんだって言ってさ。
「ん、そうだ
23日は会える!?俺22日にテスト終わるんだけど桜子ちゃんは!?」
大学入学して3年
学部も違うからカリキュラムも全く違って、同じ大学でもスケジュールはほとんどといって合わないから
毎回のようにこんな確認をする、けど
「あー、ごめん
23日はテスト終わるんだけどちょっと用事あって」
・・・やっぱり、なかなか予定があわない。
「もう俺最近桜子ちゃん不足なんだけど」
「ごめんってば
その次の日は暇だよ、午前中で終わるし」
「俺その日夜まであるし!!」
「じゃあ仕方ないしまた休みに会えばいいじゃない。
それに昼休みは毎日のように一緒にいるんだし」
そう、だけどさ
……23日で俺たち、付き合って5年だよ。
覚えてんのかな…
「最近キスもできてないし」
「そういうことをここで言わないで」