暴走族に恋をする。



それから足早に自分のアパートへ帰ってきた。
……けど、それから30分もしないで


━━━ピンポーン、


俺の部屋のインターホンがなった。


21時、こんな時間に訪ねてくるのは
ゆっきーか、蓮。

……もしくは親父。


どれもこれもシカトしてはいけないやつらばかりで俺は仕方なくモニターまで足を運ぶ。


とりあえずモニターだけ見た、けど
そこにはもしかしたらと思っていた人がいて


『快斗、いるんでしょ…?』


俺は、なにも言うことができなかった。


『開けてくれないかな
ちゃんと話がしたいよ』


機械に映る彼女の目が赤く腫れてて
一応俺なんかのために泣いてくれたんだな、って思えてきて

俺の足は自然と玄関に向かった。


……でも、鍵を開けることはできなくて



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