暴走族に恋をする。
「桜子、だっけ。
あいつの言ってたこと、全く間違ってなかったもんな。」
そういったのはオチケンだった。
「まぁ現実問題、暴走族でも免許なきゃ運転禁止のところもあるしな。
タバコも酒も。」
と蓮が言うと
「………だけど暴走行為をしない暴走族なんていねーよ。」
と隼斗が反論した。
「暴走すんなっていうなら、暴走族は解散じゃねーの。
そんなやり方したって、下のやつらが反乱を起こすだけだろ。」
「………とにかく、ここのやり方は俺が決める。
総長は俺だからな、隼斗。」
「………わかったよ。」
そう丸く収まったと思ったが
「お前らな、それじゃなんのために俺らがいるんだよ。
法律だって総理大臣一人で決める訳じゃないだろ。
法律を国会で決めるなら、ここのやり方は俺ら全員で決めるんじゃねーのかよ。
勝手に独裁国家にしてんなよ。」
とゆっきーが言った。
「俺はあいつ好きだけどね。」
と、オチケンまで。
「………俺、いい人になりたいわ。」
「は?」
「快斗、正気か?」
「快斗にいい人は無理だろ。」
「この中でいちばん悪人じゃねーの。」
「うるせーよ!俺はもう決めたんだよ!!」
なんなんだこいつら。
人のやる気を………