暴走族に恋をする。
「はいはい、桜子ちゃん座るから隼斗どいたどいた!」
「いって!なんだよ!」
「はい、桜子ちゃん座って!」
………なんて雑などかし方…
ほぼ暴力だよ。
「おい!俺の席ねーじゃん!」
「そこに昨日の椅子があるじゃん。
隼斗はそれに座ってよ。
可愛い女の子が座るんだから我慢してよ。
ね、桜子ちゃん!」
………なんなんだ?それ。
どういう理屈なんだか……
「………で、私はなんで呼ばれたんですか?」
「なんでって来てほしかったからかな?」
「どうして?」
「…会いたかったから?」
「大津くんはどうせ明日会うでしょう。学校で。」
「俺は毎日会いたいの!!」
毎日って………飽きないのかな。
よりにもよって私みたいので。
「………用事がないなら帰ります。」
と私が言うと
「俺にも連絡先教えてよ。」
私の前に座る人が言った。
えーと…オチケンさん。
「え、連絡先ですか?」
「だからオチケンが知るなんて1000年はえーんだよ!
桜子ちゃんも桜子ちゃんだよ!
なんで俺より先に蓮に教えるんだよ!
俺何回も断られてんのに!」
「大津くんは必要ないからです。」
「なんで!?」
「だって、毎日会うじゃないですか。」
「………へ?」
「学校で会えるので、直接言えるので必要ないと思っています。
それに私は大津くんの連絡先知っていますので、急用があれば連絡するので。」
「………なにそれ。
嬉しすぎてなんか泣きそうなんだけど。」
「やめてください。」
たかが連絡先ごときで。