暴走族に恋をする。



「………ところで、用件がそれだけなら私はもういきます。」


「どこにいくの?」


「ファミレスです。勉強しに。
ここじゃ服が臭くなるんです。
お母さんに指摘されたので。
それじゃ。」


「え!ちょ、俺もいく!」


「大津くんにはもう教わったのでいいです。」


「今からなにをやるの?」


「化学です。嫌いなんです。
なので時間があるときになるべくやるようにしてます。」


「へー、なら隼斗だな。
隼斗もいこう。」


「は!?なんで俺が!」


「可愛い女の頼みじゃん。」


「別に頼んでません。
本当に教えられるのか微妙ですし。」


「お前よりは全然頭いいし。
………わかったよ。俺もいくわ。」


桐谷隼斗がそういうと


「俺もいこーっと。昼飯まだだし。」


と黒崎くんが立ち上がると、なぜかゆっきーさんとオチケンさんも立ち上がった。


「………みんな行くんですか?」


「そ。蓮が動くときは全員で移動。
桜子ちゃん行こ!」


となぜか大津くんにまた腕を掴まれ、連れていかれた。
私がいくと言い出したのに。



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