TUG of WAR ~恋のつな引き~
「ごめん、お待たせ。」
先生は牛乳パックなどが入った袋を片手に
ドアを開けた。
運転席に座ろうと屈んだと同時に垂れ下がった髪から見える顔に、色気を感じる。
暗闇だから、かな。
「助手席じゃなくて後ろでもいいよ。
その方が落ち着くだろうし。」
「ありがとうございます。」
本当は助手席に座って彼女気分でも味わいたかったけど、
あまりに緊張するから後部座席に移動することにした。
「どの辺で降ろせばいい?」
「桜田駅まででいいですよ。私の家の最寄りもそこから二駅なので。」
先生の自宅が桜田駅ならば、私の最寄り駅の方がここから距離が遠い。
わざわざ先生の自宅を通り過ぎて私の地元まで送ってもらうわけにはいかない。
「いいって。西坂町だったら俺の家から車で15分くらいしかかからないし。」
そう言われると……。
「……それなら、お言葉に甘えて。
自宅の近くに西坂町郵便局があるので、そこまでお願いします。」
「りょーかい。」
そう言うなり、先生は車を発進させた。
先生は牛乳パックなどが入った袋を片手に
ドアを開けた。
運転席に座ろうと屈んだと同時に垂れ下がった髪から見える顔に、色気を感じる。
暗闇だから、かな。
「助手席じゃなくて後ろでもいいよ。
その方が落ち着くだろうし。」
「ありがとうございます。」
本当は助手席に座って彼女気分でも味わいたかったけど、
あまりに緊張するから後部座席に移動することにした。
「どの辺で降ろせばいい?」
「桜田駅まででいいですよ。私の家の最寄りもそこから二駅なので。」
先生の自宅が桜田駅ならば、私の最寄り駅の方がここから距離が遠い。
わざわざ先生の自宅を通り過ぎて私の地元まで送ってもらうわけにはいかない。
「いいって。西坂町だったら俺の家から車で15分くらいしかかからないし。」
そう言われると……。
「……それなら、お言葉に甘えて。
自宅の近くに西坂町郵便局があるので、そこまでお願いします。」
「りょーかい。」
そう言うなり、先生は車を発進させた。