TUG of WAR ~恋のつな引き~
「……腫れている…。」
昨晩泣きじゃくったせいで、
朝起きたら目がものすごく腫れていた。
この目の腫れでさすがに先生に会えないよね。
でも、悲しいことに他は元気だ。
仕方ないから、学校に行くことにした。
けれどいざ生物の授業になると怖くて、
授業をサボってしまった。
それも今日だけでなく次の日も更にその次の日も。
「優佳。瀬名先生が放課後生物準備室に来てって言ってたよ。
さすがに授業でないとまずいんじゃない。」
隠れ蓑に使っていた図書室から帰ってきた私を見るなり、舞は心配そうに言った。
「分かっているけど……。」
もちろん目の腫れはひいているけれど、
先生と会うと正気でいられなくなりそうで怖い。
「悪い言い方かもしれないけど、先生そこまで気にしてないと思うよ。
普通に接すれば?」
もう先生が私に気がないことは明らかだし、
気にするだけ損なのかもしれない。
そう思うことにしよう。