TUG of WAR ~恋のつな引き~
あっという間に月日が過ぎ、
学年末テストも残り1週間にまで迫っている。
この結果次第で一般コースに降ろされてしまうこともあるから、
みんな今までになく必死。
私も塾の自習室に閉館ギリギリまで残って勉強したところだ。
「うー寒い。」
塾の友達は先に帰ってしまったので、
今日の帰りは一人だ。
家に帰って夕飯食べたら時間遅くなるし、
どこか寄って帰ろうかな……。
私は近くのチェーンのうどん屋に入り、注文をし席に着いた。
「おひとりさん?」
急に隣の人が声をかけてきた。
その人の方を向くと、スーツを着た人……
「瀬名先生!?」
思わずいつもよりワントーン大きい声を出してしまった。
「声大きい。どうした、塾の帰りか何か?」
「はい。」