TUG of WAR ~恋のつな引き~
キーンコーンカーンコーン
「席着けー。ホームルーム始めるぞー。」
今日の先生のネクタイピンクと紺のストライプだ…。
そう思いながら先生に見とれていたら
気付かれたのか、一瞬軽く笑顔を見せてくれた。
それだけで本当に胸がドキドキして、
まだ2日目なのにこんなんで1年間やっていけるのかなって思ってしまう。
「これから二者面談のアンケート用紙配るから、希望する日とかダメな時間とか書いて提出するように。
あと、今日から1番の青木から順に日直をしてもらうから、その人は日直日誌を記入して放課後までに俺に提出するように。」
先生はそう言いながら、アンケート用紙を配る。
……新年度早々の面談だから模試の結果などもないし、きっとゆるくいくんだろうな。
とっとと終わらせたい気もするけど、先生と2人きりで話すチャンスでもある。
遅めの時間を希望して最後にしてもらおうか、少し迷っている。
……ってこんなずる賢いことしたらバチ当たるよね。
結局最低限の希望しか書かずに提出した。