TUG of WAR ~恋のつな引き~
それは新沼と新沼の友人であり俺の従兄弟でもある三野谷と3人でつけ麺屋に行った時だ。
「ありがとうございましたー。」
会計を済ませ外に出ると、さすが11月。
寒々しい北風が吹いた。
「寒っ。」
思わず声にまで出てしまった。
……って、ん?
今俺の声と同時に女の声が聞こえたような…。
二人の方を向くと、新沼と目が合った。
それも微かに顔を紅潮させて。
「偶然だな。」
そう笑いかけながら言うと、新沼も笑ってくれた。
その瞬間、俺は望んでしまった。
こういうちょっとした他愛のないことで新沼と微笑み合うことこの先もしていきたいと。
……ああ、俺は恋をしてしまったのかもしれない。
いや、腱鞘炎によって手伝いをお願いしたあの日からもう俺の心は新沼に向いていた。
これは立派な後遺症であり好意症だ。
しかしこの症状が更に進行しその後付き合うことになり、
遂にその相手と結婚することになると知るのは、まだ先の話。
【Fin.】
「ありがとうございましたー。」
会計を済ませ外に出ると、さすが11月。
寒々しい北風が吹いた。
「寒っ。」
思わず声にまで出てしまった。
……って、ん?
今俺の声と同時に女の声が聞こえたような…。
二人の方を向くと、新沼と目が合った。
それも微かに顔を紅潮させて。
「偶然だな。」
そう笑いかけながら言うと、新沼も笑ってくれた。
その瞬間、俺は望んでしまった。
こういうちょっとした他愛のないことで新沼と微笑み合うことこの先もしていきたいと。
……ああ、俺は恋をしてしまったのかもしれない。
いや、腱鞘炎によって手伝いをお願いしたあの日からもう俺の心は新沼に向いていた。
これは立派な後遺症であり好意症だ。
しかしこの症状が更に進行しその後付き合うことになり、
遂にその相手と結婚することになると知るのは、まだ先の話。
【Fin.】