TUG of WAR ~恋のつな引き~
俺はズボンのポケットからスマホを取り出してメールボックスを見ると、
DMだらけの中に1つ優佳からのメールが来ていた。

開くと、
『お忙しい中すみません。明日、HR終わって少ししたら生物準備室に来ていいですか?』
と書いてあった。



「ごめん……見てなかったわ……。」



まさか優佳からメールをくれるとは思ってなかった。

けれど、優佳が俺のこと嫌いになっていなくて良かった。



「準備室入るか。」



俺は優佳を生物準備室に入れる。

何度目だろうか、この部屋に入れるのも。
けれど、それも今日で最後だ。



「すごい久しぶりな気がする。準備室入るの。」



優佳は感慨深そうに部屋を見渡す。



「そうだな。2年の時も面談で呼んだくらいだったよな、確か。」

「そうそう。……あ、でも私と先生仲直りした時入りましたよ。」
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