TUG of WAR ~恋のつな引き~
「第一志望合格したよ。」



予想以上に良い報告だった。



「合格おめでとう。よく頑張ったな。」



俺は優佳のことを精一杯抱く。



「ありがと。……でも国公立諦めちゃった。やっぱり物理が点足らなくて。」



優佳の声が少し上ずっているように感じる。



「でも全力は尽くしたんだろ。別に国公立が全てだとは俺は思ってないし、国公立より素晴らしい私立だってたくさんある。
それに、最終的に優佳が第一志望って決めたところに受かったんだからすごいよ。」



一通り話してから、教師じみてるなと自嘲したくなった。

夜景をバックに進路報告なんて普通ありえないしな。



「ありがとう。……うん、ありがとう本当に。」



その後優佳を大きな声で泣きじゃくった。

それは嬉しさの涙でもあり、悔しさの涙でもあったと思う。
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