TUG of WAR ~恋のつな引き~
第四試合
「お疲れー。」
「先輩お疲れ様です。」
球技大会がさっき閉会し、
今は実行委員による片付けの時間。
片付けに関しては私たちトーナメント係も手伝うことになっている。
他の生徒が下校している姿を横目で見ながら重い道具を運んでいると、壮介が話しかけきた。
「重いだろ。俺それ持つから優佳これ持って。」
私が返事する前に壮介は私の重い道具をひょいとよこして、代わりにバレーボールを渡す。
「ありがと。」
「いーえ。
……優佳最近元気がないけど大丈夫?」
壮介が私の隣を歩きながらそう口にした。
……こんなところ彼女さんに見られて平気なのかな。
「別に、何ともないよ。」
「そうか?俺には分かるけど。」