群青色、君の色。



歩き始めて数分。駅に着いた。

JR線のホームでスマホをいじりながら電車を待つ。

「藤崎?」

ふいに名前を呼ばれて驚きながらも声の方を見た。

そこにいたのは……

「難波さん⁉︎」

九月だというのに難波さんは手にジャケットを持っていた。もちろん、ネクタイもきちんと締めてある。

「学校帰り?」

「はい。難波さんはお仕事帰りですか?」

「いや、取引先から会社に帰るところ」

なるほど。だからこんなにしっかりした服装をしているのか。

「まだお仕事あるんですか。大変ですね」

私はいまから家に帰れるというのに。

「まあこれで給料もらっとるけんね」



< 7 / 7 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

ばいばい、もう会わないよ

総文字数/2,354

恋愛(純愛)1ページ

表紙を見る
金木犀の季節に

総文字数/30,710

恋愛(純愛)98ページ

表紙を見る
幕末の恋と花のかおり【完】

総文字数/52,169

歴史・時代130ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop