恋は世界の片隅に【短編集】
この3年間、貴方は何を考えて過ごしてきましたか?
何を見て
何を感じて
誰を想っていましたか?
「隼人、私ね、隼人のこと考えなかった日はないよ」
「俺もだよ。夜はいつも、結衣のこと考えてた」
「…ほんと?」
「うん」
ギュッと、私を抱き締める腕に力が入る。
痛いのとか、苦しいのとか、そんなのどうでもよくなっていた。
ただ、隼人のぬくもりを感じていたかった。
大好きな人の温度を。