恋は世界の片隅に【短編集】



真っ白な雪が、はらはらと舞い降りてくる。


「冷たっ」


瞼に雪が落ちて、私は思わず目を閉じた。





そして


静かに


隼人の唇が重なった。








「結衣。3年前に言えなかったことを、今、言うね」

私の目をまっすぐ見て、隼人は言った。


「うん…」


「俺ね、結衣のこと――……………」



















【おわり】


< 30 / 62 >

この作品をシェア

pagetop